武市賢太郎ブログ
美容師をしていると必然的に「流行の髪型ってなんですか?」とよく聞かれます。
人は誰でも多かれ少なかれ、他人と同調することで安心したい、という心理があるといいますが、流行を求めることも、あるいはそういった心理の現れなのでしょうか。
そこで僕なりに流行について考察してみました。
歴史を振り返るとヘアスタイルには、「ソバージュ」「ワンレン」「聖子ちゃんカット」など数々のヒットヘアがありました。似合うと似合わざるとにかかわらず、猫も杓子も同じヘアスタイルを求めていた時代です。
だけど昨今は、そのようなはっきりとした流行スタイルは見受けられません。「近頃はこういう傾向かな」と言えるものはあるけれど、「今はこの髪型が大流行です」というものはほとんどない。それよりは「私は何が好きか」「私は何を可愛いと思うか」という視点がより重視されてるように感じます。メディアの多様化が大きな要因でしょう。個人が尊重される自由な時代とも言えるし、わかりにくい時代とも言えると思います。あれこれ迷ってしまう人も多いはず。
そんな時代に流行というものをどう捉えたらいいのでしょう?
僕が思うに、ファッショントレンドやメイクも含めて、にわかに流行しているもの(大流行でなくても)はたくさんあります。商業目的で適当に捏造された流行もたくさんあります。20代前半まではそれらの流行をとりあえず追いかけてみる、というスタンスもいいのかもしれません。一度はゴリゴリの流行マッチョになってみることも多くの学びがあるはず。
だけど20代後半からは、「流行については理解し把握してる、だけど流されない。」というスタンスが◎。80%以上はシンプルでベーシック、かつ自分らしいと思えるものでかためる。そして20%くらいは流行を取り入れる。それくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。
ヘアスタイルに関しては流行ではなく”傾向”さえおさえておけば大丈夫。
それよりは「自分の顔」「髪質」「年齢」「肌色」「骨格」に似合うか似合わないか。
さらには、「好み」「ファッション」「仕事」「生活スタイル」を考慮したうえでどうするのか考えてみてはいかがでしょう。毎回ではなくても適度にイメージチェンジを楽しむことも大切。
僕にできることは、それらを一緒に考え、引き出していくことです。
結論 「髪型は流行よりも自分らしさを」
サティラヘアー 武市賢太郎
2014年の作品
無造作なショートヘアー・イメチェンの参考にどうぞ