武市賢太郎ブログ
昨日、hule で配信されていた2008年のドキュメンタリー映画
「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」を観賞。すごく良かった!
【真に偉大な写真家は食事や息をするように写真を撮る】
ジョン・レノンが裸でオノヨーコ抱きつく衝撃的な写真や、
デミムーアのマタニティヌードを撮ったことでで有名な写真家、
アニー・リーボヴィッツ。
最近はファッション業界から映画まで幅広く活躍中だけど、
商業写真だけでなく、写真表現における”本質”を追求してる人だと知った。
「彼女の写真からは一行の文章が読み取れるの」
と他者に言わしめるような、本当に素晴らしい作品を撮っている。
彼女の感性、クリエイティブへの情熱、仕事に対してのスタンスは、
土俵は違えど同じ”表現者”として見習わなくては。と感じた。
いい刺激をもらったと思う。
「何かを失った時も、写真を撮れば安らぐの」
「死にゆくその日も写真を撮っていたい」
彼女はそう言っている。
自分の仕事をそんなふうに思えるなんて本当に素敵なことだと思う。
そして日々思うこと。
美容師は、「鏡」というフレームの中で毎日ヘアデザインを表現している。
だけど写真家と違って、表現したもの全ては記録として残らない。
鏡の向こうの女性が綺麗になり笑顔になっていくことは、確かな手応えではあるけれど、
全身全霊で表現したものが、一瞬の達成であることに寂しさを感じることもある。
ただ、
ひとつひとつは記録に残らないけれど、
ひとりひとりの記憶に残る仕事がしたい。
それが、ささやかながら表現者としての僕の想い。
武市賢太郎
※この撮影の5時間後にジョンレノンは殺害されました。
※最近だと映画シンデレラなどの商業写真も。